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「ホラクラシーがめざす自主管理型組織」について雑感

管理職がいないフラットな組織構造のホラクラシー

「人と組織の活性化研究会(APO研)」の1月定例会で、ホラクラシーについて話題提供するという機会をいただきました。

ホラクラシーとはヒエラルキー構造の組織とは異なり、管理職がいないフラットな組織運営の手法です。
2007年に起業家でもあるブライアン・J・ロバートソン氏が発案し、米国で急成長している通販会社ザッポスで導入されたことで脚光を浴びました。

ホラクラシーについて詳しくは ブライアン・J・ロバートソン著 HOLACRACY PHP出版をお読みください。

さて、ブライアンはホラクラシーでいったい何を実現したいのか、を考えてみました。

彼の著書には
・進化し続ける組織をいかに作れるか
・個人が感知するひずみは素晴らしい経営資源
というような表現が出てきます。

個人が感じるひずみ、すなわち「おかしい」「うまくいかない」などの感性が、課題改善のきっかけであり、解決することで組織は進化するとブライアンは考えているのですが、実際のところ現状の組織ではなかなかできていません。

というのは、従来の組織では管理職者が設定されます。管理職の地位にあるというだけで、そこには権力が生じ、個人の行動や発言が制限されてしまうのです。
これでは、自由に一人一人が提案をしたり、意見を述べることが難しく、結局、ひずみの改善はなされません。

「ひずみ」に対して素早く対応できない組織は機能不全状態

以前、ある大企業の人が話してくれたことがあります。
「大企業では、ある一定方向に進んでいるものを、だれも不思議とも思わない。
例えば、これは何かおかしいと思っても、そのことを提言する場もなければ、提言しようとも思わない。
結果的に重大なコンプライアンス違反など、とんでもないことが起こってしまう。」

このことはまさしくブライアンのいう「個人が感じるひずみ」が素晴らしい経営資源であるはずなのに、従来の組織では全く活かせていないという指摘とかぶります。
東芝や三菱自動車など、超大手企業がなぜあんな不祥事を起こした理由もおおむねこのような事情によると思われます。

またブライアンは「ひずみ」について闊達に、建設的に議論できることを重視しており、ミーティングにおいて、個人的な感情を挟むことを完全に否定しています。
例えば「Aさんの提案は、僕のこれまでの考えを否定するものだ。」と感情的になっては、ひずみに対する提案が感情で評価されてしまいます。
感情対感情の対立ではなく、それぞれの「役割」として課題に向き合うことで、率直な意見交換や行動ができるとしています。

「ホラクラシー」は有効か

ホラクラシーのめざす自主的に進化していく組織には多いに共感します。
一方で、ホラクラシーの運営は細かいルールがいくつも必要になってくる恐れがあり、組織形態によっては複雑になる場合が出てきそうです。

当社のことを「ホラクラシー組織」と言ってくださった人がいました。

当社はホラクラシーを導入しているワケではないのですが、ホラクラシー的な組織形態を取っているように思います。
というのは、社内では誰しもがひずみを感じたら、ミーティングでディスカッションし、決定します。
私は一応社長ですが(笑)、社長とか役員とかではなく、それぞれの役割に基づいた発言や意思決定をしています。

それぞれの立場、役割を尊重すると、感情は最小限にできることを実感しています。

TREE-MBO™の実践で自主管理型組織運営を

TREE-MBO™とは自律型目標管理です。本来の目標管理は、自ら目標を立て、自律的に実践することを意味していましたが、残念ながら与えられた目標の進捗管理と理解され、形骸化しています。

戦略に沿って、自分の役割を明確にし、その戦略遂行のための目標や行動を自発的自律的に設定し、メンバーと共有できれば、ホラクラシーまでの組織変革をしなくても、自主的に進化する組織運営はできるのです。

当社がその見本だと思います。皆さんとこんな話をディスカッションしたいですね。

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書いたひと

石見 一女
石見 一女
Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。

著者リスト

  • 石見 一女
  • 岡本 映一
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