関西大学 小野善生 准教授インタビュー ~リーダーシップ研究の視点から(TREEガイド養成講座)~ | Be & Do Inc.

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関西大学 小野善生 准教授インタビュー ~リーダーシップ研究の視点から(TREEガイド養成講座)~

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当社で定期開講中の「TREEガイド養成講座」の3月講座修了生である 関西大学 小野善生 准教授に、受講のご感想と、ご専門である組織開発分野の知見やリーダーシップ論も交えながら、habi+Do!の仕組みと手法について、率直なご意見をお聞かせいただきました。

1.「TREEガイド養成講座」を受講して、率直にどんなご感想を持たれましたか?

小野先生にインタビュー(TREEガイド養成講座) 正直、受講前は実際やってみないとわからないな、というところはありました。受講に際して期待していた部分というのは、単純に講座内容に関心があったんですね。ファシリテーションスキル、例えば、プロジェクトアドベンチャーとか、MBTIとか、コーチング、メンタリング、というような関連する勉強もしてきたんですが、いかに人をサポートするのかというスキルは欲しいと思っていたので、そういう期待がありましたね。

受講してみた感想としては、ファシリテーションで求められるスキルについて非常に簡潔にまとめられているので、とてもいいレビュー、振り返りになりました。僕のように土地勘がある人にとっては、ポイントの再確認に最適だと思いますし、逆に初めての人にとっては、敷居も高くないしエントリーしやすいかなと思います

2. “オンライングループ”で学ぶということについて、どんな感想を持たれましたか?

完全オンラインというのはまったくの未体験でした。顔も見たことない人たちとのやり取りでしたが、ここに参加している人たちというのは、ある意味、オンライン講座というインフォーマルなネットワークに入ってきているということもあり、オンライン独特の心配みたいなものはなかったですね。

”オンライングループ”って、意外にイケるな、というのが正直な感想です。「意外に」というのは、もっとよそよそしいコミュニケーション、あるいは、もうちょっと上っ面だけの話になるのかなと思っていたんですが、僕が思っていた以上に、突っ込んだ話ができましたね。オンラインだけでいいというわけではないですが、対面コミュニケーションとは補完的な関係ではないかと思うんですよね。

受講してみると、ほぼオンラインでいけるというか、思っていた以上にチームビルディングに効果があるなと思いましたね。というのは、講座内でコンテキストやいろんなものを共有したので、今、あのメンバーに初めて会っても、たぶん何のブランクや支障を感じずに、オンラインコミュニケーションの延長線として対面型コミュニケーションに移行すると思いますね。だからそういう意味では、オンラインは単なる補完的なものではないでしょうね。対面コミュニケーションの代替ではなく、それぞれの良さがありますよね。

オンラインならではの良さという意味では、必要以上に相手のバックグラウンドを知らないので、変な遠慮が入らないですよね。年齢とか役職とか、話し方とか、見た目とか、そういうものに左右されずに、純粋にチーム活動にコミットメントしやすいですよね。もしかしたらオンラインであることによって、やるべき目標に対して、より邪魔なノイズなしに取り組める可能性は高いですね。ノイズが必要なケースもあるので、そういう意味では対面のコミュニケーションとやっぱり補完的と言えるかもしれないですけど、オンラインでやると、より課題に集中しやすいというか、より効果的だと思います。今回は講座が1ヵ月間という比較的短期的なものだったので、長期的なものになった場合にどうかということについては正直わからないですけど、焦点を絞って、それにコミットするという活動には向いているような気がしますね。

3.今回、講座の中でリーダー役をお引き受けいただきましたが、感じたことをお聞かせください。

habi+Do! を開発した人が意図したかどうかはわかりませんが、このhabi+Do! を使ったオンライン上のリーダーは、”サーバントリーダーシップ(※)”になるような環境になっているように思います。そこがわかっている人はリーダーシップを発揮しやすいんじゃないかなと思いましたね。逆に、トップダウン型の権威主義的なリーダーシップを取りたい人には窮屈な可能性はあるかもしれません。でも、リーダーシップという本質から見たら、組織目標に対してリーダーが中心になってサーブする、その延長線上でメンバーに対してもサーブする、サービスするっていうのが本来なので、それはhabi+Do! 上ではやりやすいと思いますね。

今回僕は講座のリーダーとして、メンバーの発言(投稿)に対して、漏らさず「good」を押すということを意識してやっていたわけですけど、それは、メンバーにサーブするということ、つまり「あなたのことを認めていますよ」っていうことじゃないですか。そういう意味で、サーバントリーダーシップを発揮しやすい環境になっていると、そう思いますね。逆のパターンで、リーダーがトップダウンで「こうやりましょう」「ああやりましょう」って一方的に言っても、それに対して、メンバーの誰からも「good」を押してもらえないことってありうるわけじゃないですか。それって、フォロワーが付いてきていないっていうことがはっきりわかるわけですよね。

時と場合によっては果断に決断しなきゃいけないっていう側面も、リーダーとしては完全に破棄はできないですけど、あくまでも僕の考え方ですが、やっぱりリーダーシップの本質は、”引っ張ること”ではなくて”サーブすること”にあるという、サーバントリーダーシップの思想的なところは本質を突いているなって、常に思っているんです。なぜかというと、組織が掲げるミッションや、目的、目標など達成すべきもの、つまりミッションを実現するためには、ミッションをコントロールするということではなくて、そのためにいかに自分が振る舞うかということですから、その時点でサーバントなんです。リーダーシップの本質が組織目標に対するサーブにあると考えるならば、このhabi+Do! の仕組みそのものが、よりリーダーシップの根源を突いていると思うんですよね

4.habi+Do! をどういう場面に活用できる可能性があると思われましたか?

habi+Do! の活用価値の一つは、「プロセスの管理」あるいは「プロセスの充実化」、みたいなところじゃないでしょうかね。時間は人に平等にありますけど、そのまま過ぎていくじゃないですか。グループ活動においてもね。だけど、その過ぎていく中のクオリティは違うじゃないですか。habi+Do! が、より密度の濃い時間の過ごし方をサポートするシステムとして意味がある、というのは言えると思いますね。日々の習慣化も含めて。もっと言うなら、無意識にやっていたことを意識化することによって、普段あまり見えていないことを「見える化」できるじゃないですか。より意識化を強める、という意味でも十分価値があると思うんですよ。

プロセスということで言えば、個人としてのプロセスはもちろん、チームとしてのプロセスもですよね。個人目標とグループ目標が設定できるので、ひとつのシステムの中で個人とグループの目標が包含されているっていうのも、habi+Do! の価値の一つではないでしょうかね。両方を見据えながら自分の行動を振り返っていけるので。

5.研究者や教育者としての視点からのご意見もご教示ください。

先日、オフィス環境が組織の生産性を高めるっていう実際の事例を見てきたんですが、環境プラス人、つまりhabi+Do! で言えばhabi+Do! の仕組みプラス、ガイドが関与することによって、人はドライブされるんだな、という確信を強めたところがあるんですよね
20140702_interview-y-ono-2基本的に、人が変わるか変わらないかっていうのは、あくまでも個人の意思決定の問題だと思うんですよね。その個人の意思決定に大いなる影響を与えるものっていうのは、「人」っていうのは間違いなくあるわけですよ。そのインパクトをより強める、促進するものとして、環境っていうのがあると思うんですよね。それが個人の興味ややりがいやパフォーマンスを高める、影響を及ぼすんですよね。その人が置かれている環境によって受け止め方も変わってくる。個人の内側と外側、ソフトとハード両方のバランスがありますよね。

教育においては即効性があるでしょうね。教育するときにグループ活動をマネッジできるっていうのは大きいですよ。チームマネジメントという側面において、プロセスをマネッジできる、数値化できる、それを次の対応に活かすことができる、というのは最大の価値でしょうね。もちろん、数値になったもの、情報をどう解釈するか、どういったフィードバックができるのか、というのは肝だと思います。出てきた結果を分析することによって、課題発見に使えますよね。自分としてはうまくやっているつもりでも、データとして違いが出てきたときに、何が課題なのかというのがわかるじゃないですか。それは面白いですよね。

※サーバントリーダーシップ(Servant Leadership)・・・リーダーが組織のメンバーを支援する(奉仕する)ことによって、組織の潜在的な力を発揮させるリーダーシップスタイルのこと。米AT&Tでマネジメント研究センター所長を務めたロバート・グリーンリーフ氏が定義し、日本でも注目を集めている。

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小野先生、貴重なご意見をありがとうございました!
TREEガイド養成講座」3月講座では、小野先生に「リーダーシップ研究者がリーダー役を引き受けるという最大のリスク」(本人談)にチャレンジしていただき、きめ細やかなリーダーシップで講座を有意義なものにサーブしていただきました。

オンライン上でメンバーのやる気や行動変容を促すファシリテーションスキルとオンライングループ運営のプランニングを学ぶ「TREEガイド養成講座」にご興味を持たれた方は、こちらからどうぞ。

小野 善生  Yoshio Ono
博士(経営学)。関西大学商学部准教授。専門は経営学、専攻は経営管理論、組織行動論、リーダーシップ論。フォロワーの視点からリーダーシップを明らかにする研究に取り組んでいる。著書に、『最強のリーダーシップ論集中講義』日本実業出版社、『まとめ役になれる!リーダーシップ入門講座』中央経済社、他。

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