STAFF BLOG
5.82018
社会的参照~コミュニケーションが人を成長させる~
この4月から産休でお休みされてたスタッフのエリカさん!
出産されてはや1年。この4月から仕事復帰されました!
日々の成長にドキドキワクワクしつつ母も子も成長できるこの時期、
実は赤ちゃんは、このころから空気を読むことができるとか。。
そこで今日は、空気を読む能力「社会的参照」について書きたいと思います。
社会的参照とは
社会的参照とは、問題解決場面や、行動選択場面において、自分だけでは意志決定や行動選択がしにくい時、周りの人の表情や態度、反応をみて行動を決定するような現象のことを言います。
社会的参照能力の実験で有名なのは、奥行き知覚能力の発達を検証するために行われる視覚的断崖実験です。
赤ちゃんを下が透ける透明な台のうえに座らせます。
そして台の端から、お母さんが赤ちゃんを呼びます。
通常赤ちゃんは、台が透けて下まで見えていることで、自分が落ちてしますのではないかという感覚になり恐怖を感じるため動くことができません。
しかし、お母さんが笑顔で呼ぶとどうでしょう。赤ちゃんは、お母さんの笑顔を見て、大丈夫だろうと安心し台の上をハイハイしてお母さんの元へやってくるのです。
この実験でわかったことは、赤ちゃんはお母さんの表情を見て行動を選択したということです。
つまり「社会的参照」能力をすでにもっているということがわかるわけです。
子育てをしていると、こんな場面にも遭遇しますね。
新しいおもちゃを与えた時、赤ちゃんは触っていいのかわからずまずお母さんの顔を見て表情を確認しようとしませんか。
そこでお母さんが笑顔なら触り、怒った顔や不安な顔をしていると触らないのです。これも「社会的参照」能力ですね。
これらのことは、赤ちゃんとお母さんのコミュニケーションを通して培われた信頼関係がとても重要であり、赤ちゃんはお母さんを信じることで、新しいことに挑戦し様々なことができるようになるそうです。
なるほど、親子のコミュニケーションは、赤ちゃんの学習に欠かせないものということですね。
大人の社会的参照
さて、この社会的参照。
大人の世界でもありますよね。
もちろん、大人になると、自分自身の行動・発言について、確証や自信を持っているので、赤ちゃんが行なうような社会的参照は、少なくなります。
ですが、自信がない時や不安な時、他者の表情を見ることありませんか?
例えば、会議やプレゼンの場。
自分が説明したことが正しいのか、本当に受け入れられているかどうかの反応を周囲の雰囲気や返答、発言から判断することありますよね。これは社会的参照になります。
これは上司と部下の関係においても同じく、指導する側の人間に、社会的参照で肯定・承認されることが、部下の不安を低下させ、その後のコミュニケーションも活性化され、学習(スキルアップ)にもつながりやすいといわれます。
親子関係も、上司部下の関係も、まずは不安を除外することが、コミュニケーション活性化の一歩となるわけですね。