- 氏名
- 中野 敦志
- プロフィール
- フリーランス
「たのしくはたらき、やさしい社会を創る」が理念。 34年間のサラリーマン生活の後、57歳からのフリーランス。EAP(従業員支援プログラム)でのメンタルサポート、フリーランス対象や再就職支援のキャリアコンサルティングなど様々な領域の1対1での面談支援に携わる。
心理的資本を高める介入法=ガイディングのスキルを有するPsyCap Masterの認定を取得された中野敦志さん(写真左)に、お話を伺いました。聞き手:Be&Do小西(写真右)
クライアントの後押しができると思った
今回、PsyCap Master認定講座を受講されたのはなぜでしょうか?
もともとポジティブ心理学を学ぶ機会が多く、開本先生が翻訳された「こころの資本」も読んだのですが、幸せになるためには何があるといいのかという中核の部分が説かれていると感じていました。働く、人間関係、組織においての心の有り様を、科学的に導いてくれる本だったので、個人の幸せを目指すものとは少し視点の違いを感じ、興味を持ちました。
また、HEROの考え方を、いろいろな場面で適応していくと、人が自信を持ったり、過去を寛容な視点で振り返ったり、目標に向かって力強く歩んだりと、そんな後押しができると思い、一度体系的に学んでみようと考えました。
問いかけの視点や関わり方のバリエーションが広がった
受講されていかがでしたか?
より深く知れたのは勿論、提供してもらっているいろいろなツールは、クライアントと関わるなかで使いやすいです。ツールを有効に使うことで、クライアントの視点が広がったり、話のポイントになるのはすごくいいです。ほとんどの方は普段、視点や思考、感情の偏りがでてきたり、人生にすら偏りが出てくることもあります。そこを、バーンと枠を取っ払って広げて、自分自身と向き合ってもらうことが出来るようになりますよね。
私自身の問いかけの視点や関わり方のバリエーションが広がりました。実際にクライアントとの面談では、HEROの考え方を取り入れています。
今後は、心理的資本をテーマとしたセミナーもやりたいと考えています。
Efficacyがないと、一歩を踏み出せない
HERO全て重要なのですが、気に入っているものはありますか?
これやな!と思ったのはEfficacyですよね。1つ目の理由は、Hope、Resilience、Optimismすべて行きつく先はEfficacyに集約されると感じること。2つ目の理由は、人がよりウェルビーイングを、自分の人生をより良くしていくための根本にあるのはEfficacyかなと感じることです。Efficacyがないと、一歩を踏み出せないですよね。
「確信」という言葉が好きで、私自身の原動力でもあるんです。もし自信はなかったとしても、「いけるぞ」という確信があるから進めます。たとえ失敗に終わったとしても大丈夫という確信、成長できるという確信、乗り越えられるという確信、もっと言えば人生は破滅しないという確信。これが人生において大事だと思うんです。
この確信を作るのは、ResilienceやOptimismかもしれません。どんどん失敗も含めて経験していくこと、過去への寛容の視点でふりかえって、Efficacyにつなげていくことができますよね。
私自身、管理職になった後数年間は、非常にもやもやした時期がありました。それも、心理的資本の視点では、寛容でなかったのだろうと捉えることができます。自分を赦し、周囲も赦す。何とかなるだろうという楽観性を持つ。思い返せば、それがEfficacyの起点になったんだと感じます。
HEROのパーツをいろいろな場面で活用する
これからガイディングスキルをどのように活かしていきたいとお考えでしょうか?
キャリアコンサルティングをする中で、現在プラスにある人やフラットな人を、よりプラスの方に導いていくためには、HEROを中核に据えるのがいいと考えています。HEROには、いろいろな理論が集約されている気がするんです。クランボルツの偶発性理論はResilienceやOptimismに通ずるところがありますし、私が学んできたポジティブ心理学のPERMAは考え方ですが、行動理論はHEROに集約されていたりします。成長するための原動力の核心の部分のように感じます。
落ち込んでいる人に、いきなり「あなたのWillは何ですか」と聞きづらいところはありますが、そういう方にはOptimismの考え方が適しているということもあります。いろいろなパーツを、いろいろな場面で活用していくつもりです!
自分が成長することで、クライアントにも良い影響を還元したい。そういう方におすすめしたい
PsyCap Master認定講座はどういう方におすすめでしょうか?
私は、自分自身もHEROに沿って生きていきたいし、クライアントにもHEROの視点で関わっていきたいと思っています。
HEROって結構力強いものなので、自分が自信を持てていないと、クライアントにも自信を持ってとはなかなか言えないですよね。だからこそ、これからもいろいろチャレンジして、成功も失敗も含めていろいろな経験をしていくつもりです。そして、経験をポジティブに解釈するためにはHEROの視点で見直してみることが大切だと感じています。経験をHEROで解釈することでまだまだ成長できるかなと思うんです。新しいことにチャレンジ、自己研鑽しながら僕も自分自身のHEROを高めていきますよ。
そういう意味で、成長したいと願い、自分が成長することで、クライアントにも良い影響を還元したい。そういう方におすすめしたいです!