コラム

目標達成は通過点!そのゴールは次なる目的地へのスタート地点

人が動機付けられ行動を起こすためには目標の存在が大きく影響します。今回のコラムでは目標を設定することの重要性、そして目標達成した時にさらに次なる目標を決めることの重要性について書きたいと思います。

ゴールしたら終わりではつまらない

「このゴールは通過点に過ぎず、新たな挑戦に向けたスタート地点だ!」みたいな考え方は、本当に大切なんです。

人の心理って不思議なもので、ゴールして満足して歩みを止めてしまうと、いろんなことが急に停滞しはじめたりするものです。

  • 会社で出世を目指していたが、ついに役員になった。
  • 上場を目指して事業を伸ばし、めでたく上場を果たした。
  • 不労所得を得て南の島で自由に過ごす目標が叶った。
  • 目指していた学校に入学することができた。
  • 片思いの相手を追いかけ続けて、ついに恋愛が成就した。
  • ダイエットに取り組み目標を達成した。

これらはそれぞれ目標達成することは素晴らしいことだと思います。もちろん例えに過ぎませんが、大切なのはこれらの目標を達成した後ということです。

その達成体験すら糧にして次の目標に向かえるなら、それはかっこいいことだと思いませんか?

もともと、より大きな目的や強い志が背景にあるのならば、これらの目標達成は最初から道標(つまりマイルストーン)に過ぎないはずです。だから大いなる意志に基づいて行動する人は、次の目標が決められるのだと思います。

もし大きな目的や志が無かったとしても、少しでも今より”より良くしよう”と考えたり、また別の目標を掲げて行動を起こしていけるなら、それも良いのではないでしょうか。

こんなケースもあります。そもそも何も不満が無い場合です。「今のままで不満が無い」ということは一見良いことのように見えます。しかしながら実はこれ以上は成長したいと思っていない、より良くする必要はないし困っていないからそっとしておいてほしい、ということになってしまうかもしれません。

もしメンバーがそういった状態ならば、期待をしっかりと伝えることも大切ですし、本人のリミッターを解除させるような問いかけをするのも有効かもしれません。

客観的にふりかえって想像してみてください。
何か目標があって、少しでも行動を起こすことができている時には、日常生活すべてにおいて張り合いが生まれ、イキイキと過ごすことができているように思います。少なくとも私の場合はそうです。皆さんはいかがでしょうか?心あたりが無いでしょうか?

目標が見つからない場合

山頂を目指すビジネスパーソン

ずっと目標に向けて走り続けることは、もちろん大変なことですし、時には休むことも当然ながら大切です。でも何かに満足している状態で休み続けるというのは、停滞または衰退の始まりかもしれません。

自分で自分を律しながら、疲れたならしっかり休みながらも、次の新たな目標を立てて前進できることは、すごいことなんです。

また、やらされ感の目標ばかりというのもよくありません。
「会社や誰かから与えられた目標しか思いつかない。」
「そもそも目標なんてないし、目の前のことをこなすことで精いっぱいだ。」そんな声を聞くこともあります。

自分の意志で目標を立てるという経験をしたことが無いという方も、案外多くいらっしゃるように思います。

マネジメントの場面ではメンバーがどう在りたいと思っているか、どうしたいと思っているかを引き出すチカラなんかも求められてくるでしょう。また、適切な目標設定の方法も知っておく必要があるでしょう。でも、これらは上司も部下も関係なく各自が自分自身でできるようになることが望ましいです。

もし目標が見つからない時。そんな時は、自分は何に貢献したいか、誰にどんな声をかけられると嬉しいか、そんなことをイメージしてみると目的や志が見えてくるかもしれません。

例えばこんなのはどうでしょう。

  • 地球の環境問題に貢献したい
  • 地域を住みやすくするために貢献したい
  • 会社の事業の成長に貢献したい
  • お客さんや職場の人にありがとうと言われたい
  • 家族が安心して暮らしていけるように尽力したい

これらは一例ですが、物事のサイズは全く関係ありません。人それぞれだと思います。こんな風に貢献したいことを考えていくと、それぞれにいくらでもそのためにできることはあるのではないでしょうか。

目標設定がプレッシャーになる場合の対処

ステップバイステップで目標を目指すビジネスパーソンたち

状況によっては目標を設定すること自体がプレッシャーに感じてしまうこともあると思います。それは行動を起こす自信が無いサイン。

現時点で自信が無い人や、自信を失ってしまっている場合は、まずは「これでいいんだ」と自分自身の過去や現在を認め受け入れるところから始めることかもしれません。

過去~現在を肯定して認めて受け入れることから始めなければ、未来を見据えることすらもおぼつかず、ましてや行動を起こそうにも、その足取りは重たくなってしまいます。

また、とても小さな目標で良いので、達成体験を積むことから始めるのも良い方法です。できれば励ましてくれるような上司やサポーター、一緒にがんばる仲間が近くにいると良いですね。

認める×行動し挑戦する

マネジメントを行う立場の人は、メンバーと向き合い、目標設定の相談に乗ることも多いと思います。

自信がない人はまずは「これでいいんだ」が大事。でも、ある程度自信がある人は「次の一歩」を踏み出すための具体的な目標を立ててみることです。自分で次々と目標を立てて行動を起こしていく既に自律している人もいますが、その場合は組織の目的や進む方向との関連性をすり合わせしていくことが大切になりますね。

メンバーとコミュニケーションをとり、どの状態かなということを意識しながらマネジメントしていくことですね!

自分自身でも部下でもマネジメントをするうえで大事なことですが、認めること+行動し挑戦することはセットで考えることです!存在(Be)を認め、行動(Do)を起こす。これは両輪なんです。

BeとDoの両輪をまわしながら、目標達成を目指し行動を起こしていく!もし今、直近で達成したい目標が無ければ、本コラムの内容を意識して検討をしてみてください。

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

心理的資本の概要/高める方法を資料で詳しく見る!心理的資本とは、人が何か目標達成を目指したり、課題解決を行うために前に進もうと行動を起こすためのポジティブな心のエネルギーであり、原動力となるエンジンです。「心理的資本について詳しく知りたい」方は、以下の項目にご入力のうえ「送信する」ボタンを押してください。
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・心理的資本が求められる背景
・心理的資本の特徴
・構成要素「HERO」の解説/開発手法とは? など

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執筆者プロフィール

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

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