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自責の念が強すぎる人はオプティミズムでとらえ直そう

自責の念が強すぎる人

気持ちがふさぐ、イライラする、やる気がおこらない、やれる自信がない・・・いつもイキイキ前向きでいたいと思っても、ネガティブな感情は人間として当然起こる感情です。

いつも自信に満ちて、困難があっても乗り越えていくエネルギーのある人というのは、このネガティブな心理状態をうまくコントロールできる人ということなんです。

 私は、比較的感情が安定しているように見られるのですが、それなりに気持ちの起伏があると自認しています。特に落ち込んだ時は、自分を責める傾向が強く、以前は「自分が悪い。自分の責任だ」と考え込んでしまい、落ち込みを加速させるところがありました。

 心理的資本に出会い、オプティミズム(現実的で柔軟な楽観力)の概念を知ってから、随分と気持ちの切り替えが早くなったように思います。
 心理的資本のオプティミズムとは、、過去の出来事について客観的に現実を受け止めることができ、そして自分の現在の状況に感謝をし、チャンスがあればそれを活用し、結果として将来に対する見込みをより良くする力です。
 
 心理的資本研究の第一人者の開本浩矢先生(大阪大学大学院経済学研究科経営学専攻教授)によると私のように自責の念が強いタイプは、「私は悪くないと考えてもよい」というのです。私はその言葉を、自分を責めすぎて苦しくなっては次の行動に起こせないので、いったん自分の心を安全なところにおいて、冷静になるという意味だと理解しています。

 不思議なことに、いったん「自分は悪くない」と思うことで、起こった出来事を冷静に見ることができます。冷静に見直すと、自分が至らなかったことも素直に認めることができるのです。

心理的資本の背景となる理論

心理的資本の構成要素はHope(意志と経路の力)、Efficacy(自信と信頼の力)、Resilience(乗り越える力)、Optimism(柔軟な楽観力)の4つとあり、頭文字を取ってHEROと呼ばれています。

※心理的資本の概要はこちら

心理的資本の背景となる理論は以下の3つと言われています。

目標設定理論
(Goal Setting Theory)目標設定理論とは、目標という要因に着目して、モチベーションに及ぼす効果を探ることを目指した理論。1968年にアメリカの心理学者ロックが提唱。目標設定理論では、モチベーションの違いは目標設定の違いによってもたらされると考えられた。

資源保存理論
(conservation of resources theory:COR理論) Hobfoll によって提唱されたストレスモデルの理論的枠組み。「人々は資源を保持・保護・獲得しようと努力し、その資源を脅かされるということは価値がある資源の潜在的もしくは実質的な損失である」と説明されている(Hobfoll 1989)。ここでいう資源は物、環境条件、個人特性・能力、エネルギーなど。

拡張形成理論
(Boerden-and-build theory)とは、ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授が提唱している理論(Fredrickson,2001)。ポジティブ感情が精神の働きを拡張し、利用できる資源や能力を形成するという考え方を指す。 そして人はこの拡張と形成を繰り返すことで成長するとフレドリクソンは主張する。 拡張形成理論の基礎になるポジティブ感情とは、私たちが前向きな態度、建設的な態度でいるときに持つ感情のこと

 オプティミズムはこの「拡張形成理論」でより理解が深まります。
私のようにと自責で自分を責めてしまうと、次に行動を起こすことに意識や意欲が向きません。いったん、自分の心を安全なところに置くことで、前向きな気持ちを引き出せると実感しています。

オプティミズムは単純な楽観主義ではない

様々な人の面談をする際、私はこのオプティミズムを結構使っています。
オプティミズムの概念をお話するだけでも、とても早く気持ちを切り替えてもらえる実感を持っています。ほとんどの人がうまく行かなかった経験を持ち、それが自分の自信や対外的な評価に影響を及ぼしていることが多いのです。

尚、このオプティミズムの概念を、日本語では「現実的で柔軟な楽観力」と訳されています。
これは単に他責にしてしまっていいということではなく、また単純な楽観主義を主張していいということでもなく、あくまでも物事の捉え方として、悲観的に見るのではなく、客観的に捉え、その中で、自分がコントロールできなかったことはさておき、自分にコントロールできることに注力をして進めていくことを意味しています。
拡張形成理論にもあるように、自分自身が成長し、それによってより自信を高めてイキイキと前向きでいられることが心理的資本を豊かにすることにほかならないからです。

心理的資本を開発するコミュニケーション手法のガイディング。もっといろんなところで活用していただければ、イキイキと前向きな人を増やすことができると実感しています。

 

石見 一女

石見 一女

Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。「なぜあの人は『イキイキ』としているのか」第1章30歳はきちんと落ち込め執筆、プレジデント社,2006年。

心理的資本の概要/高める方法を資料で詳しく見る!心理的資本とは、人が何か目標達成を目指したり、課題解決を行うために前に進もうと行動を起こすためのポジティブな心のエネルギーであり、原動力となるエンジンです。「心理的資本について詳しく知りたい」方は、以下の項目にご入力のうえ「送信する」ボタンを押してください。
◆資料内容抜粋 (全16ページ)
・心理的資本が求められる背景
・心理的資本の特徴
・構成要素「HERO」の解説/開発手法とは? など

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執筆者プロフィール

石見 一女

石見 一女

Be&Do代表取締役/組織・人材活性化コンサルティング会社の共同経営を経て、人と組織の活性化研究会(APO研)を設立運営。「個人と組織のイキイキ」をライフワークとし、働く人のキャリアと組織活性化について研究活動を継続。「なぜあの人は『イキイキ』としているのか」第1章30歳はきちんと落ち込め執筆、プレジデント社,2006年。

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