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優秀な人こそ、自分と向き合って!リーダーが身に付けるべきセルフコンパッションとは

新型コロナウイルスが猛威をふるっています。
4月8日には、総理大臣より正式に「緊急事態宣言」が発令されました。また、日本政府は16日夜、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の対象を、これまでの7都府県から全国に広げました。

今までにない非常事態に、現場のリーダーはイレギュラーな仕事に追われていることでしょう。顧客対応、テレワークなどによる職場環境の変化、部下のマネジメント…などなど、忙しい日々で心身ともに辛い状況が続きます。

しかしこんな時だからこそ、リーダーの真価が問われます。指揮を執るリーダーが現場の体制をととのえ、この非常事態を乗り越えなければなりません。とはいえ、「自分がもっと必死でやらなきゃダメなんだ…」と思いすぎると、余計にストレスが溜まり、部下を怒鳴ったり、周囲に対して見る目が厳しくなります。その結果、チームに悪影響を与えてしまうでしょう。

…ではどうすればいいのか?
その解決策は、「セルフコンパッション」から得ることができます!

セルフコンパッショについて知り、そのスキルを身につけて、まずは自分を律する。
そしてこの非常事態を乗り越えましょう。

 

優秀な人は、常に厳しく自分を律している

常に高い結果を目指し、自分には誰よりも厳しく、結果を出すための努力を惜しみません。平凡な結果には満足せず、常に「もっと頑張らなきゃ」「まだまだ足りない」と、自分を褒めることは滅多にありません。

〇〇さんは優秀だから、どんな仕事でも100点の結果を残してくれる」
周囲からもそんな風に思われているので、常に気を張って仕事しているのかもしれませんね。
また、優秀なあまり上司には期待されているので、「こんなもんじゃないだろ」と叱責されることも。そんな環境が結果に対する理想を高くしているとも、いえるでしょう。

さらに「部下のミスは自分の責任」と思う気持ちが強いので、ついつい部下がやっている仕事に口出ししてしまうこともあるのではないでしょうか。

優秀な人には悩みなどないんじゃないか?と思われがちですが、実は優秀な人ほど、深い悩みを抱えているというのが現実なのです。

セルフコンパッションとは

優秀な人の仕事に対する姿勢や、常に現状の結果に満足しないという考え方は、一見素晴らしいことのように思えますが、実はそういった優秀な人こそ「自分にもっと思いやりを持つべき」です。

その考えこそが、セルフコンパッションです。

セルフとは「自分で」、コンパッションは「慈悲」つまり、自分への思いやりを意味します。決して、自分を甘やかすことでも、怠けることでもありません。自分を哀れんだり、自惚れたりすることとも違います。

セルフ・コンパッションとは、「自分と向き合う」スキル。自分を甘やかすのではなく、真剣に自分自身と向き合い、「どうあるべきなのか?どうするべきなのか?」を考る力です。

たとえば、仕事でミスをしたとき、セルフコンパッションが低い人は「自分はなんてダメな人間なんだ…」と自らを責めがちです。しかし、セルフコンパッションが高い人は、仕事でミスをした時でも自分を責めません。その代わり、
「どうすればミスしなかったのか?次にミスしないようにするにはどうすればいいのか?」を考え抜くのです。

自分自身を責めず、ミスをした自分としっかり向き合えば、気持ちの切り替えが早くなり、仕事においてもよい結果を残すことができます。実際に、セルフコンパッションが高まれば成長へのモチベーションが高まり、パフォーマンスの向上に繋がるという研究結果も出ています。

セルフコンパッション高い人と低い人の特徴

セルフコンパッションが高い人、低い人の特徴をまとめました。
あなたはどちらにあてはまりますか?

セルフコンパッションが高い人の特徴
  • 落ち込んでも立ち直りが早い
  • 物事をポジティブに捉える
  • 評価基準は「自分」。他人の評価に左右されない
  • 他人のミスにも優しい対応ができる
セルフコンパッションが低い人の特徴
  • ミスをした時は激しく自分を責める
  • 自分が悪いときは、周りからも責められている気になる

評価基準は「他人」。他人の評価を強く意識するそもそもセルフコンパッションとは、自分が幸せに生きていくために必要な考え方であり生き方です。
評価基準は常に「他人」で、ミスする度に自分を激しく責めていては、幸せに生きていくことは難しいでしょう。

他人の評価は人やその人の気分によって変わる不安定なものですし、ミスは誰にでも起こりうることです。
不安定なものを土台にすると、崩れやすくなるのは明白。同じように心の不安定さは、人生においての「幸せ」を崩れやすくしてしまっているのです。

リーダーシップとセルフコンパッション

冒頭でも申し上げたとおり、現場の指揮を執るリーダーには、チームワークを活性化させるためセルフコンパッションが必要不可欠です。セルフコンパッションが高まれば、自分自身に思いやりを持つことができ、その結果部下や周囲を思いやる心も生まれます。

また、ミスは誰にでも起こりうるものという認識があるので、部下がミスしたとしても感情的になるのではなく、「どうすればミスしなかったか?」という有益なアドバイスができるでしょう。その結果、部下のモチベーションは向上。「次はどうすればよくなるのか?」と仕事に意欲的になり、結果的にチームの成長へとつながります。

思いやりの心を持って接した部下には、同じようにセルフコンパッションが身につきます。

これは、相手から何か受け取ったら返さなきゃ!という気持ちになる「返報性の原理」によるものです。
「上司が思いやりの心を持って接してくれた、自分も相手に思いやりの心を持って接しよう。」と部下は思ってくれるでしょう。

チャレンジできるチームをつくろう!

こうして相互作用が生まれ、チーム全体のセルフコンパッションが高まれば、失敗を恐れずにチャレンジできるチームが生まれるはず。では、どのようにしてセルフコンパッションを高めればよいのでしょうか?
方法は簡単。以下3つのチェックリストを毎日確認しましょう。

自分自身に優しくしているか?(甘やかすことではない。ミスしても自分を責めない)
欠点や失敗は全ての人にあるものだと理解できているか?(部下がミスしても感情的にならない)
ネガティブな感情をあるがまま受け入れられているか?(不安や失敗を恐れない)

セルフコンパッションは1日で身につくものではありませんが、日々意識するのとしないのとでは、考え方は大きく違うものになります。
セルフコンパッションを高めて、自分にもチームにも好影響を与えられるよう実践してみてください。

まとめ:求められている強いチーム

新型コロナウイルス流行の影響により、さまざまな状況の変化・環境の変化が毎日のように起きています。誰しもが未来に不安を感じ、モチベーションを維持することが難しくなっているはずです。
このような状況に屈しないため、求められているのは「強いチーム」。一人一人が自分の心をコントロールして、目まぐるしく起こる変化に対応できなければなりません。

上司が部下に、いくら「変われ、変われ」と叱咤しても、そう簡単に人は変わりません。なにより、まずは影響力のある上司やリーダーが変わることが大切です。

チーム全体のセルフコンパッションが高まれば、おのずと失敗を恐れない「強いチーム」ができ上るでしょう。自分も、そしてチームにもいい影響が及ぶよう、ぜひチェックリストを活用し、日々自分自身と向き合ってみてください。

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