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だんまり、決めすぎ…ムダな会議から脱却せよ!「会議」の場から考える人材育成とは

あなたの会社の「会議」は、どんなイメージでしょうか。

時間通りに終わらない?
数字結果を詰められる?
気が重い?
当たり障りのない意見しか言えない?
反省から始まる?
決まった時間に毎週アサインして、時間が過ぎるのを待っているだけ?
かと思えば雑談が始まり、目的がどこにあったか見えなくなる?

少し考えただけでも、ネガティブなイメージがどんどん出てきます。

「上司が決定事項を伝えるだけだけの場だから、とりあえず参加しておけばいい」と考えている部下も多そうですが、それを放置すると、会社もあなた自身も機会損失が続き、成長しないまま「ムダな会議の時間」を過ごすはめになってしまいます。

ムダな会議の特徴とは

多くの会社の共通課題だと思いますが、個々の頑張りだけ成果を上げるには、もう限界がきています。
昔のように、身を粉にして働き、時間を費やすことがお金に結びつくという結果の上げ方は、困難な時代になりました。

そのような状況の中で、業績を上げ続けている企業の強みが、「組織風土づくりに取り組んでいるから」であるとすれば、会議の質もおそらく高いはず。

しかし、とあるデータでは、「1万人規模の企業では、1年間に約67万時間、約1億円もムダな会議に費やしてる」と出ています。参加する社員も、口には出さなくても、飲み会やSNSで嘆きあっているケースもあるでしょう。

ムダな会議の特徴をあげてみます。

・時間だけ経過するのに、何も決まらない会議
・上司や会社組織からの通達になっている会議
・わざわざ会議をしてまで決める必要のない会議

どうでしょう。思い当たるふしがあるはずです。

意外な意見としては、
・遠隔地からのネットワーク会議もムダ
というものもあります。

会議そのもの以外にも、議事録の作成がムダだという声も多く、世の中のビジネスマンたちが、いかに会議にまつわるネガティブな要素に翻弄されているかが、透けて見えてきます。

批判も改善策も出てこない!?

もちろん上記には、実際にはムダではない行為もあるはず。しかし、多くの人が体感としてムダだと感じる要素が多いのは、会議の在り方として問題ではないでしょうか。

さらに問題は、同調圧力に弱い日本人の気質から、表立っての批判がされないケースが多いことでしょう。批判も改善策も出てこなければ、誰しもが「今のままでいいや」という考えに浸ってしまい、会議の質も会社組織の成長も望めなくなります。

もうひとつ、とてもムダな会議があります。それは、「決めすぎる会議」。とにかく細かく決めごとを積み重ね、承認を得ることで「会議が充実した」と勘違いしてしている会社、ありませんか?

これでは社員が自分の頭で考え、自走するための環境を、会議が壊しているに他なりません。
会議という現場から離れたところで行われる中途半端なマネジメントでは、世の中の変化スピードについていけず、柔軟さも失われます。それこそ、その会議に費やした時間がムダになってしまうでしょう。

会議は、その会社の風土を表す

ムダではない会議とは、どのような会議でしょうか。
それを話し合う前に、「そもそも会議って必要なのか」について考えてみてください。

会議は、その組織をよく表します。
テレビの企業特集などで、他社の会議風景を見る機会があれば、ぜひじっくり観察してみましょう。会議のスタイルで、その会社組織の風土がおおよそイメージできるものです。もしかしたら、業績の良し悪しだって想像ができそうです。

会議が業務遂行のためにある以上、組織力の向上と人材育成のため役立たなければいけません。
そのためにも、自社の「会議」を客観視しましょう。その「会議」の質や、方向性に問題はありませんか?

強い組織風土づくりに必要な仕組みを、「会議」を起点に考えてみてはどうでしょう。
今までとは違う視点で、チームビルディングが進むかも知れません。

会議を人材育成に役立てる3つのヒント

それでは、会議をどう改善すべきかを、3つのポイントに分けて解説します。

ヒント①メンバー同士の信頼関係構築の場にする

まずは、会議をチームのベクトルを合わせていく場にしてみましょう。
その会議は、上位下達ではなく、遠慮やけん制、忖度のない場として設定します。誰かの意見に賛同するだけではなく、自身の意見を素直に発言し、意見への責任を取っていきます。

そこで必要になるのは自己開示。表面的なやりとりではなく、ホンネを語れることが大切です。遠回しないい回しは避け、数字やデータを利用し、率直な意見が出るように設定します。

また、問題点だけを取り上げるのではなく、いい点に着目し、重たい雰囲気の会議からの脱却を図りましょう。ときには会議の場所を変え、ソファ席や、立ったまま行うなどの工夫も効果的です、膠着状態を作らないよう、環境変化を加えてみてください。いつもと違う意見が出る可能性が高まります。

ヒント②アクションを喚起させる場にする

それぞれに与えられた、会社の期待する役割に向けた行動を喚起する場にもなり得ます。できたことは「できている」と称賛し、認め合いましょう。

注意点は、「よく発言して目立っているから」などの、個人の印象に左右されないこと。どういうときに認められるのか、称賛されるのかという基準を明確にしておくことが大切です。
評判や印象ではなく、明確な指標で評価できるようになれば、評価制度のブラッシュアップにもつながります。モチベーション・パフォーマンスともに向上させられるよう、評価基準は開示しましょう。

もうひとつ、行動喚起の会議でおすすめなのは、他部署であっても、プラスの行動につながりそうな人を会議に参加させること。他人の行動は、予想以上にメンバーを刺激します。

ヒント③ナレッジ共有やアドバイスによる成長機会の場にする

準備不足の会議は、「ネガティブな話題が続き、ムダになる」もしくは「アイデアは集まるが、散らかり過ぎて収集がつかなくなる」という結果に陥りがち。だらだら時系列で進めるのではなく、アジェンダを用意して要点を簡潔にまとめ、進めることが求められます。

コミュニケーションとして必要な雑談以外は、「わいがや」はストップ。メンバーの知識や経験を持ちより、人も事業も成長できるような情報共有の場にしましょう。いい会議は、相談だけで終わらず、解決の場になっているはずです。

参加者の成長を促すには?会議の在り方とは

会議は、通知通達のための場、まして根回しを行い結論ありきの決定を念押しする場ではありません。
上からの意見そのままに具体案を提示するのではなく、現場が自ら「何をやるのか?」考え、行動できるように指針を決める必要があります。

もちろん何でも自由にすればいい、というわけではありません。経営戦略に基づき、統制のとれたアクションを起こすためには、合理的な制約は生じるでしょう。しかし、その制約のなかで「何をやるか?」は、実行者が自ら考えるべきです。

会議はあくまで「次のアクションは?どう動くか、どう動きたいのか?」を全員が自分に問いかけ、成長を促す場として機能しなくてはなりません。

そして、「細部までじっくりと決めなくていい」ということも理解してください。
社員それぞれが事業計画をしっかり把握していれば、自身のやるべき事を明確に理解し、放っておいても方向性は一致します。会議で細々した承認を取る必要は、なくなるはずです。

まとめ

大前提として、ムダな会議はしないのは当たり前。会議の目的を知り、資料は読み込み、目標設定し、自らの意見を発する必要な会議だけに参加できる環境を整えましょう。自身が不参加でも問題ない会議に、わざわざ出る必要はありません。

その代わり、出席が必要な会議では、自論を用意し、質の高い有意義な場になるよう、積極参加しましょう。きちんとした対話の結果なら、結論が変わっても良いのです。まずは会議は意見交換の場ということを全員が認識できるようにしてみてください。

会議には、人材を育成するポイントが詰まっています。
成功企業、業績のよい企業の会議とは、どのようなものか?そして自社の会議の課題はなにか?を客観視して、強いチームのための会議を行ってみてください。

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