社会環境の変化により、食品工場の従業員の構成は様々な雇用形態へ変化しつつあります。
従業員の品質を重視する意識や個々のスキルを主体とした従来の小集団活動などによる取り組みには限界が見えてきました。
様々な従業員に品質を重視する意識をどう保つのか。
製造工程での衛生管理をどう保つのか。
このような課題の解決の必要性に迫られている企業も多いのではないでしょうか。
品質管理の大原則
品質管理の大原則である、PDCAを回すこと。
改善計画>計画を実行>結果を確認>見直しと修正
原因究明を行いとりあえずの改善を実施したものの、その結果を確認しないままで放置したため同様の問題が再発してしまった。ということもめずらしい話ではありません。
現場として、このPDCAを適切に回せているかも重要な課題となります。
経営者が果たす役割
・食品安全方針と目標を明確にして文書化し、全従業員に周知徹底すること。
これは、経営者が果たす役割として挙げられていた項目のうちのひとつです。
一般的な目標管理(MBO)においても、目標を掲げその目標を達成するために具体的なアクションプランを検討するというステップがあるように、組織が目指すべき方向を全従業員に周知することは重要項目といえます。
まずは、現状を理解し到達可能な目標を設定し、段階的に目標を達成させること。
経営者が示した方針と目標を工場の方針と目標として明確化。そこから各現場環境にあった目標に展開していく。
このように、達成できる目標の積み重ねが従業員のモチベーションにもなります。
現場の把握をせず、システムやツールを導入するだけでは形骸化してしまい改善はみられません。
まずは、現場を把握し、従業員ひとりひとりに意識を持ってもらえる環境を構築することが、効果的な品質管理が目指せるのだと思います。
必然性がもたらすコミュニケーション不足
また、食品工場では、コミュニケーション不足を課題にしているところも多いようです。
業務中は、頭から足先まですっぽり包まれた作業着にマスク。
生産ラインは合理化され、効率を最優先で集中した作業が求められます。
そういった環境が必然的に生み出すコミュニケーション不足なのかもしれません。
(休憩時間の在り方も大切ですね!)
目標を設定し、PDCAを回し、コミュニケーション課題を解決する。その結果が、顧客満足につながる製品作りとなる。
今一度、現場の環境やマネジメントを見直してみませんか?