人材の募集を行っても応募が集まらず、企業が欲しい人材を採用することができない採用難の今。人材の定着は現場の死活問題です。
給与や環境といった側面だけでなく、社員の定着率を良くするには『仕事のやりがい』を高めることが重要です!
仕事の継続のために「やりがい」が必要
仕事の継続のためには「やりがい」が重要であるというのは多くデータでも示されています。
株式会社パソナキャリア「就業満足度」に関する調査結果によると、「仕事で重視すること」は、「仕事の内容・やりがい」が1位で、全体の85.9%を占めました。次いで「年収」が71.8%、「労働時間・休日などの労働条件」が67.8%、「職場の人間関係・コミュニケーション」が65.5%。
「現職(前職)の職場で満足していないこと」についても聞いており、もっとも多かったのが「仕事の内容・やりがい」で33.3%。約3人に1人が、現職または前職の仕事内容にやりがいを感じられず、満足できていないという結果でした。
1位 | 仕事の内容・やりがい | 85.9% |
2位 | 年収 | 71.8% |
3位 | 労働時間・休日などの労働条件 | 67.8% |
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果によると、調査対象者600名に聞いた「仕事・会社に対する勤続意欲」について、「3年後も勤務し続けていると思う」と回答した人は58.2%、「3年後は勤務し続けていないと思う」は41.8%だった。
「3年後は勤務し続けていないと思う」理由の1位は「給料が低いから」(44.2%)、2位は「仕事にやりがいを感じないから」(30.3%)に次いで、「最初から転職するつもりだから」が16.7%で3位に入っています。
また、エン・ジャパン株式会社「仕事のやりがいと楽しみ方」についてのアンケートによると「仕事において、やりがいは必要だと思いますか?」と伺ったところ、96%が「必要だと思う」と回答しました。
やりがいが必要だと思う人の中で多かった理由トップ3は、「仕事そのものが充実するから」(56%)、「自身の成長感を得たいから」(48%)、「自分の存在価値を感じるから」(44%)。多かった理由トップ3は、「仕事そのものが充実するから」(56%)、「自身の成長感を得たいから」(48%)、「自分の存在価値を感じるから」(44%)でした。
現在働く人たちから年功賃金体系や終身雇用の意識は薄まっている、失われつつあるといえます。
仕事の生産性を上げることで自分の時間を作りだし、生活の充実につなげるというワーク・ライフ・バランスという考え方。プライベートを豊かに過ごすためには、仕事の充実が欠かせません。やりがいを持って仕事に取り組むことが生活を充実させ、さらに仕事のモチベーションにつながるのです。
特に若手社員を中心に高い給料をもらうより、給料が安くても自分でキャリアをつくっていけるほうが、納得感があり、楽しいといった傾向をもっています。
空前の転職「売り手市場」、若手社員のみならずどの年代の社員においても、お金のために合わない仕事を我慢して続けるのではなく、自分主体で仕事を選びたいといった動きに拍車をかけているのは間違いないでしょう。
仕事のやりがいを感じるのは「お礼や感謝の言葉」
では実際に仕事においてやりがいを持ってもらうには、感じてもらうには、どうしたらいいのでしょうか。
エン・ジャパン株式会社「仕事のやりがいと楽しみ方」についてのアンケートによると、「仕事において、やりがいを感じることはなんですか?」という問いに対して、第1位は「お礼や感謝の言葉をもらうこと」(62%)、第2位は「仕事の成果を認められること」(56%)、第3位は「目標を達成すること」(50%)という回答でした。
人間には他人から認められたいという、承認欲求があります。
こちらのブログにもあるように、やったことを周囲が承認してくれることで「自分ならやれる」「できそう」とそれ以降の行動に関してもポジティブな気持ちで取り組むことができます。モチベーション高い状態で仕事に取り組むには「承認」が重要です。
仕事はどんな仕事においても簡単にできるものばかりではありません。緊張感をもって取り組む仕事、簡単にはこなせない仕事なども多く存在する中、その先にいる顧客や関係者、仕事の上司や仲間からお礼や感謝の言葉をもらえるとことは喜びに繋がり、仕事のやりがいになります。
感謝の気持ちを示す・伝えることができている職場では、従業員の士気が高まり、健全な文化を促すことが可能です。
感謝の気持ちを伝える「ありがとう」-最もシンプルで最も効果的な方法かもしれません。
やりがいが見つけられないまま仕事を続けるのは辛いものです。「やりがい」を感じている社員は定着をして長期的に活躍をしてくれます。
シンプルに「ありがとう」と言うこと―まずははじめてみませんか?