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健康経営をはじめるために最初に必要な一歩とは?

健康経営の推進をしたい経営者の方、または経営者からその任を命じられた方が、そもそも何から始めればよいのかわからないという話をよくうかがいます。

人材の採用も厳しくなってきています。
働きやすい環境や人材を大切にする風土をPRするために、健康経営に取り組み、「健康経営優良法人ホワイト500」「健康経営優良法人」(※健康経営優良法人認定制度)を取得しようという動きをとる企業もあります。

健康診断やストレスチェックはちゃんとやっているけれど、それだけではだめなの?という声もちらほら。
企業として従業員に対して「法令順守」することは、基本中の基本で、このあたりはやっていて当たり前という部分です。

では、健康経営を進めるためには、何から手をつければよいのでしょうか。

健康経営で目指すことは?

「健康経営」は「健康管理」とは異なります。
企業として行う「健康管理」は安全衛生面への配慮という意味で重要であり、法令順守のためにも必要です。
健康面で問題がある人を早期発見し、対処するためのリスクマネジメントとしても大切です。

こうしたことは健康経営の一部ではありますが、どちらかというと“マイナスをゼロ”にするための対策と言えます。
一方で健康経営は「経営」とついている通り、投資をしてリターンを得るために行うものなのです。

企業として、新たな設備を購入して業務効率を上げようとか、新規事業分野に参入するためのマーケティングリサーチをしようとか、新しい地域に進出するために人材を新たに採用しよう…etc、こうしたことは経営戦略・経営判断に基づき、現場で実行されていくものだと思います。

つまり健康経営は、「従業員が健康的に働くことに投資をすることで生産性を高めることを目指すこと」と言っても過言ではありません。

経営者が宣言し実践すること

従業員が健康的に働くために必要なことに投資をする。
この判断および宣言を経営者がしっかりと行うことが、健康経営のはじまりです。

経営判断として投資をすることを決め、後ろ盾をしっかりとつくってあげることで、健康経営の推進担当も動きやすくなるのではないでしょうか。

担当を任命することももちろん人的資源を投入することから投資の一つです。
推進のための体制をつくることも健康経営実践の評価項目の一つとされます。

また、健康について従業員が考える時間や場を用意することも大切な投資です。

でも、そもそも、最も簡単にできることは、経営者がこうしたことに時間を投資すること。
そして、経営者自身が健康のために実践をすることです。

健康経営はあくまで投資から始まるもの。
成果を急ぎ過ぎず、しっかりと中長期的に考えていく必要もあるでしょう。

健康経営は「ゼロをプラスにする」ための投資行動です。

経営者なら、健康経営を推進するたえの行為は「コスト(経費)」として捉えるのではなく「インベストメント(投資)」と捉えて判断をしていただきたいと思います。
健康経営は経営者から「健康経営の推進をしてほしい」と任命されたら、ぜひ経営者と一緒に進めてほしいと思います。

「健康経営の第三者認証をとれ」ということを部下にした、
または担当に命令が下ったとすれば、それは目的が間違っているかも?

※健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の商標です。

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

心理的資本の概要/高める方法を資料で詳しく見る!心理的資本とは、人が何か目標達成を目指したり、課題解決を行うために前に進もうと行動を起こすためのポジティブな心のエネルギーであり、原動力となるエンジンです。「心理的資本について詳しく知りたい」方は、以下の項目にご入力のうえ「送信する」ボタンを押してください。
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・心理的資本の特徴
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執筆者プロフィール

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

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