生産年齢人口の減少が加速。
労働参加が進展しても、2030年までに就業者数は減少すると予測されています。
少子高齢化による人口の減少はもちろんですが、労働できる能力あるいは資格を持ちうる年齢層である生産年齢人口が大幅に減少してしまいます。
女性、外国人、高齢者、障がい者など多様な人材の活用。そして、労働力の減少が進む現在の中、就業を希望し、労働参加が見込まれる潜在的な労働力の掘り起こしが必要となってきます。
ワークライフバランスと生産性
(備考)1.経済産業省資料等により作成(山口一男、2011年RIETIBBL) 2.従業員数300人以上 3.積極的でない企業を1とした場合
従業員の育児・介護支援と、在宅勤務・フレックスタイム勤務・短時間勤務といった柔軟に働ける職場づくりの双方に取り組む企業では、どちらにも取り組まない企業に比べ、従業員の労働生産性(就業1時間当たりの粗利益)が2倍以上であるとする研究結果があります。
女性正社員は95.2%が育児休業を取得。男性社員は4.2%。
厚生労働省の調査によると、育休だけでなく育児目的の有給休暇などの休みを「1カ月以上」取得した男性のうち、「会社に仕事で応えたいと思うようになった」人は12.2%いたが、「3日以内」の場合は4.0%。「会社への帰属意識が高まった」についても「1カ月以上」の12.2%に対し、「3日以内」は1.8%。「育児への意欲が高まった」も1カ月以上では58.1%だが、3日以内では31.9%。
労働者への調査では、育児のための休みを長く取った人は育児への参加や仕事への意欲の高まりがうかがえました。
今まで育児休業の取得といえば「女性」。しかし今回の調査で、男性において育児目的の休暇が会社への帰属意識へつながるといったことが分かります。
多様な働き方ができる環境づくりの重要性
女性活躍はダイバーシティにおける「試金石」。
ダイバーシティの実現においては女性活躍推進だけが目的ではありません。女性活躍をきっかけに様々なバックグラウンドをもった人たちが共に働く環境をつくり出すことが重要です。
女性が働きやすい職場環境は、高年齢者や外国人など多様な人材が活躍しやすい環境、多様な働き方ができる環境を整えることにもつながります。また、生産性を高めるうえでも有意といえます。
生産年齢人口の減少、労働力の不足。多様な働き方ができる環境づくりが必要とされています。