7年ほど前、当社のマネジメント&トレーニングツールのHabi*doをある会社の部長研修のフォローアップで使用してもらった時のこと。Habi*doは目標や行動のふりかえりを促すWebツールですが、認め合い、褒めあうことが容易にできるコミュニケーション機能もついています。当時はまだSNSやスマートフォンなども今ほど活発ではなく、研修受講者の部長たちの年齢は40代後半から50代であったことから、「(Habi*doを)使えるのか心配」という声が出ていました。
ところがはじめてみると、大変盛り上がりました。
理由を聞くと、「褒めてもらえた」、「同じ立場で共感できる仲間がいることを実感できた」というのです。
大の大人ですが、なんともほほえましいです。でもそれだけ、大人になればなるほど、また職位が高くなればなるほど、褒められることが減り、同じ立場として腹を割って理解しあえる機会が減ってきている証拠なのかも知れません。
株式会社タバネルの調査によると、「課長は直属の上司に業務面の相談はできるが、精神面の相談はできていない」という結果が得られました。この調査対象は課長職ですが、職位の高い人ほど、孤独の度合いも高くなるのかもしれません。管理職になったら自分のメンタル調整ぐらいは自分で管理すべき。精神面の課題をいうくらいなら管理職には不適格、と思われているからです。弱みを見せると「頼りない」「大丈夫か?」と思われてしまう。このことがいっそう管理職を孤独に追いやってしまっています。
この調査結果は、株式会社タバネル(本社:大阪府大阪市、代表取締役:奥田和広)による調査。全国の30-49歳、従業員100人以上企業の課長クラス(有効回答数500人)を対象とした「課長の仕事に関する実態調査」によるものです。(https://tabanel-japan.com/media-seminar/4725/)
孤独が及ぼす影響はばかにならないと言われています。
英国の「孤独問題対策委員会」の報告書(2017年12月)によると、孤独が生産性や医療などに影響し、国に対して年間5兆円近くの経済損失が発生すると試算したそうです。企業においても鍵となる管理職の人が孤独な気持ちになると、不安やストレスから職場の風土が悪化しかねません。
管理職が孤独にならないためには、どうすればいいでしょうか。
ひとつは自らの職位にとらわれずに本音の対話を積極的に行っていくことだと思います。対象は部下や同僚、上司など、素直な気持ちで自ら行動することだと思います。
まさしくオーセンティックリーダーシップ(自分らしさのリーダーシップ)の実践です。
そして、管理職自らの心理的資本を開発すること。心理的資本は「やり遂げる自信」です。臆することなく、ポジティブなマインドを持ち、前向きに進める心のエネルギーを高めることです。
当社の実績ではありますが、心理的資本の開発に成功することで、チームの状態、行動変容、業績感の向上が見られます。なかなか開発が難しいといわれる管理職ですが、いっそうのパフォーマンス向上に心理的資本に着目してみてはいかがでしょうか。
管理職の心理的資本を開発するなら
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2024.05.01
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