働き方改革を助ける様々なツールが増えてきた今、多くの方が、ツールを入ればなんとかなる!と、ツール頼みになっている方が多いのではないでしょうか?
そんな神ツールははっきりいってありません!
そこで、そもそも人が行動を起こすまでの心理はどうなっているのか?についてまとめました。
これから生産性向上のために、何かのツールや手段を検討したいと思っているご担当者様はもちろんのこと、すでにツールを導入しているけど、期待値に届いていないご担当者様のヒントになれば幸いです。
人の行動は何に起因しているのか?
スタンフォード大学のフォッグ博士は、以下の3つの要因が不可欠だといいます。
・十分なモチベーションを持っている
・行動するための能力を持っている
・行動を起こすトリガーが存在する(参照元:ニール・イヤール著「ハマるしかけ」)
これは、行動がモチベーションと、能力、トリガーによっておこることを意味しています。
この要素が1つでも欠けていたり十分でないと、人は行動ラインを超えることはなく、行動起こらないといわけです。
では、上記3つについてもう少し具体的にみてみましょう。
十分なモチベーションを持っている
フォッグ博士によると、人の動機の誘因には3つあるといわれます。
- 苦しみを避けて快楽を追求する=成功体験を積み上げられるものか否か
- 恐怖を避けて希望を求める=心理的安全性があるものか否か
- 社会に拒絶されるのではなく受け入れてもらうことを求める=承認欲求を満たしてくれるものか否か
これらが、モチベーションの増減を決め、行動が起こる可能性の増減を決めています。
行動するための能力を持っている
どんなに強い動機(モチベーション)があっても、「実行能力」がなければ、行動にはつながりません。これでは意味がないですよね。
まず、ユーザーが、そのツール(サービス)をなぜ使うのかを理解させることが重要です。
このツール(サービス)でどんな目的が達成されるのか。
ユーザーが、目的を果たすまでに行わなければならない作業にはどんなものがあるのか?
この実行能力には時間やお金、物理的制約、精神的制約など、多様な軸が存在するといわれています。これらの障害が全てクリアとなって初めて、実行可能となるわけです。
以下は、「実行能力」の例になります。
これらの条件は満たせていますか?
- 時間:ユーザーの時間は足りているか?
- お金:行動をおこすために費用がかかりすぎていないか?
- 身体な努力:行動を起こすために必要な労力は少ないか?(操作は簡単か?わかりやすいか?)
- 精神:行動を起こすために行わなくてはならない努力は少ないか?(考えずにすむか?)
- 倫理性:その行動がどれくらい他人に受け入れられているか(常識的なものか?)
- 非日常性:その行動は日常の行動にあっているか?(非日常的ではないか?)
行動を起こすトリガーが存在する
強い動機(モチベーション)があり、実行が実現できるレベルが準備され、そこに「きっかけ」が訪れると、ユーザーは行動を実行します。
この「きっかけ」は、広告であったり、なにかのご褒美であったりもします。
身近なものであれば、お店にはいると来店ポイントがもらえたりするものも、ご褒美による来店のトリガーですね。
まとめ
いかがでしょうか。
以上のように、良いサービスは、ユーザーが行動してくれるための要素を満たしています。
これからツールを導入する企業の担当者さま、選定の基準はまずこの3つの要素が満たすことができそうなツールなのか?否か?をまずは確認することをおすすめします。