近年、キャリアの多様化が進み、自分自身のキャリアについて考える機会が増えているかと思います。
筆者はビジネスキャリアを「人事」で始めました。(偶然の配属ですが。)現在は、人と組織のイキイキを実現したいと願う企業様をサポートする仕事をしています。社会人になって9年が経ちましたが、自分のキャリアの軸は「人」にあるように感じています。たまたま人事に配属されたことで形作られたようにも見えますが、ふりかえれば、中学生時代の部活動があまりに精神的につらく、こういう集団活動でつらい経験をしてきた人としてこなかった人にどんな差が生まれるんだろうという疑問を持ちました。これが人に対する関心の原体験だったように思います。
行き着くところは、一人ひとりの前向きな意志と行動
主に人事でキャリアを歩んできた方、人材に関するサービス提供やコンサルティングをされている方、マネジメントをする中で人の力の重要性を深く感じられた方などは、キャリアの軸に「人」を置いていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。「人生100年時代」「終身雇用の崩壊」「キャリア自律」「リスキリング」「ウェルビーング」「女性活躍・シニア活躍」「D&I」など様々なテーマがありますが、制度や仕組みを用意するだけでは立ち行かず、個々人の前向きな意志と行動が伴わなければ、本質的な成果が生まれないテーマばかりです。
前向きな意志と行動を引き出す鍵は、人の第3の資本といわれる”心理的資本”にあります。「人」に深く携わっている方々が、心理的資本を高める対話法”ガイディング”をなぜ身に着けたいと願うのか。どのようにご自身のスキル・資産を強化されているのか。PsyCap Masterのインタビューをご紹介します。
人事×ガイディング
社員の意欲を高めるプロジェクトチームのリーダーとして活動されている吉田さん。見えてきている課題を解消する糸口を、心理的資本やガイディングに見出し試行錯誤されるお姿には、吉田さんご自身の高い心理的資本を感じます。また、「意欲が高まらないのには理由がある」と気づいたことで、セルフマネジメントにも変化があったそうです。
今までは、チームリーダーによってメンバーの意欲を高めるようなサポートに差がある状態でした。ただ、リーダーのスキルを高めるための共通の概念はなく、「Aさんだからできる」というような、リーダー自身の力量に依存してしまっている面がありました。リーダー層が共通認識として心理的資本の概念やガイディングを知っていれば、効果的なメンバー育成に活用できると思います。
例えば、心理的資本の構成要素であるHEROに基づいて、「Aさんはこんな状態だ」とリーダーが認識できれば、どういう点をこのメンバーにサポートしてあげたらいいのかがわかるようになってくると思います。
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https://be-do.jp/case/pcm-intaview-07/
パラレルキャリア×ガイディング
IT企業における人材開発領域の仕事に留まらず、CG1のガイドや、中小企業のコンサルティング、大学の非常勤講師まで「組織開発と人材育成」を軸にパラレルキャリアを歩まれている名久井さん。「皆が良い状態でありたいはずなのに、なんでイキイキしないことがあるんだろう?何がその邪魔をしているんだろう?」という課題意識の答えが心理的資本にあると確信したという言葉が印象的です。
心理的資本やガイディングを学んだことで、その隣の人がパフォーマンスを発揮できていない理由はどこから来ているのか、表層を見るのではなくて、その人の心理的資本の4要素であるHERO(ヒーロー)の観点から捉えられるようになりました。その人の中にHEROという4つのタンクがあるイメージです。人それぞれにタンクに入っている水の量は違います。これまで私が見ていたタンクはたった一種類で、「元気か・元気じゃないか」、あるいは「やる気があるのか・ないのか」という感じでした。それが4つのタンクの中でどこから一緒に水を満たすのがその方のwill(意志)に近くなるのだろうか?と考えるようになりました。私も含めてタンクの満たし方は人によって異なるんですね。受講以前よりも他者と関わる上での多様な視点を持つことができています。
全文はこちらから
https://be-do.jp/case/pcm-intaview-06/
キャリアコンサルタント×ガイディング
フリーランスで様々な領域の1対1での面談支援に携わっておられる中野さん。心理的資本の構成要素であるHERO(Hope,Efficacy,Resilience,Optimism)は、成長するための原動力の核心部分のように感じると仰っています。面談支援の中でのガイディングの活用についてお話してくださいました。
より深く知れたのは勿論、提供してもらっているいろいろなツールは、クライアントと関わるなかで使いやすいです。ツールを有効に使うことで、クライアントの視点が広がったり、話のポイントになるのはすごくいいです。ほとんどの方は普段、視点や思考、感情の偏りがでてきたり、人生にすら偏りが出てくることもあります。そこを、バーンと枠を取っ払って広げて、自分自身と向き合ってもらうことが出来るようになりますよね。私自身の問いかけの視点や関わり方のバリエーションが広がりました。実際にクライアントとの面談では、HEROの考え方を取り入れています。
全文はこちらから
https://be-do.jp/case/pcm-intaview-01/
3名のPsyCap Masterのインタビューをご紹介しました。ガイディングを学ぼうと思った動機やその活かし方は3者3様です。
私もガイディングを習得したPsyCap Masterの一人ですが、「前職で実施していた若手向けの年次別研修とかOJTトレーナー研修をもっと参加者にとって実りがあるものに出来たのにな~」とガイディングを学んで率直に思います。
外部という立場になりましたが、ワークショップなどを通じて、これからは社員にイキイキと活躍して欲しいと願う組織に貢献していきます!
PsyCap Master認定講座については、こちらから確認していただけます。