コラム

あきらめたら、そこで試合終了です~スラムダンク安西先生の名言を心理的資本で解説

バスケットボール漫画、スラムダンクに登場する安西先生が発する名言として有名な「あきらめたら、そこで試合終了ですよ。」というセリフ、ご存知の方も多いですよね。では「あきらめずに最後まで進むためには、どうしたら良いのか」ということをテーマに、行動につながるポジティブな心の原動力となる「心理的資本」を高めるためのガイディングにもとづきながら簡単に解説したいと思います。

「あきらめたら、そこで試合終了です。」と言われて、”やる気”が大事ですよね!とか”気合と根性で乗り切らなければ!”とか、そんな風に直球で解釈されていることが多いなと思います。私の考えは、そんな根性論ではありません!

さて、では「あきらめる」ってどんな時でしょうか。本当はやりたいこと、実現したいことがあるんだけど、何らかの事情で「自分達には無理かもしれない」と考えて「もうやめてしまおう」「これはもう仕方ない」と自分に言い聞かせている時なのかもしれません。

「あきらめる」ということは、本心としては「成し遂げたい」ことがあるはずなんですよね。何かしらの「Will」つまり意志はあるはずなんです。でも完全に諦めてしまうと、成し遂げたい目標に向けて行動するエネルギーはガクンと下がってしまうんです。あきらめた瞬間に、その意志を実現するために手段を考えることすら止めてしまいますよね。

スラムダンクにおける湘北高校の監督である安西先生は、絶妙なタイミングで一種の「ガイディング」をしたと言えるのではないでしょうか。

では「あきらめる」前に、できることは何でしょうか。どのようにガイディングを行うと良いでしょうか。

それは、目的や志を達成するために講じることができる手段や方法が他にも無いか、考えて出し尽くして、その方法を実行に移すことです。きっとその時には自分、自分達の強みとなる資産を棚卸しすることも必要になります。

目的を成し遂げるために、

  • このスキルが活かせるんじゃないだろうか
  • あの人に頼めば助けてくれるかもしれない
  • 新たにこんな知識を学べば方策が思いつくかもしれないetc…

すると、方法は1つでは無いと気づけるんではないでしょうか。また、1人では気づけない、自分達だけでは気づけない手段や方法もあります。誰か第三者との対話の時間で気づくこともありますし、その中でもらえる助言は役立つものです。そうやって話を聞いてもらうことも手段のひとつと言えるかもしれません。

このように、強みとなる資産を整理し、そして手段や方法を経路を出し尽くす。そうすることで経路(Way)を思い描けて、見通しが立ってくるんです。すると、またメラメラと目標に向けて行動を起こせるようになってくるんです。これが経路の力なんですよね。

スラムダンクの世界では、そんなことを試合中の短時間の間にチームメンバー各々の頭の中で高速で行われたということで、奇跡に近いような試合展開も生まれたんでしょう!創作の世界の話ですが、そういうことですね。

今回は、心理的資本の中の、特に意志と経路の力であるHope(ホープ)に注目しました!

以下の動画で10分間のショートセミナー形式でスライド解説もしております。よろしければご覧ください。

それでは「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」というわけで、何か困難に立ち向かっている方や、事情があって何かを諦めかけているという方が、何らかアクションを起こすためのヒントになっていれば幸いです。

心理的資本を開発するガイディングについて体系的・実践的に学んでいきたいという方は、PsyCapMaster認定講座の詳細をご覧ください。

心理的資本に関する概要について知りたい方は、以下のページも参考に。

ちなみに最後に余談ですが、私も学生時代以来ぶりに、新たに公開された映画を劇場に観に行き、熱い想いで溢れました。小学生の息子にも少しだけアニメのスラムダンクを見せた上で一緒に連れていきましたが、彼も「面白い!」と興奮気味に感想を述べており、感動を共有することができました!

気になる方はこちらをどうぞ

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

心理的資本の概要/高める方法を資料で詳しく見る!心理的資本とは、人が何か目標達成を目指したり、課題解決を行うために前に進もうと行動を起こすためのポジティブな心のエネルギーであり、原動力となるエンジンです。「心理的資本について詳しく知りたい」方は、以下の項目にご入力のうえ「送信する」ボタンを押してください。
◆資料内容抜粋 (全16ページ)
・心理的資本が求められる背景
・心理的資本の特徴
・構成要素「HERO」の解説/開発手法とは? など

関連記事

執筆者プロフィール

橋本豊輝

橋本豊輝

株式会社Be&Do 取締役 COO/日本心理的資本協会 事務局担当理事。PsyCap Master® Exsecutive Guide。組織活性化プログラムの開発・提供や、人材育成サービスの開発、マネジメント支援ツールの設計に携わる。企業の管理職や従業員など働く人のWellbeingをサポートする外部メンターとしても活動中。心理的資本を高める手法を追究している。著書に「心理的資本をマネジメントに活かす」(共著)中央経済社,2023年がある。

研究員リスト

  • 赤澤智貴
  • 小西ちひろ
  • 橋本豊輝
  • 石見 一女
  • Li Zheng
  • 心理的資本研究員
  • 下山美紀
  • 舞田美和
  • 岡本映一
  • 雪丸由香

最近の記事

  1. エンゲージメント調査が職場のエンゲージメントを下げる!?有効策を考える

  2. 目標を達成するには道のり(Way)を描こう

  3. エンゲージメントを高める職場のリーダーシップとは?

TOP