コラム

業務改善に役立つフレームワーク!ふりかえり手法のKPT法とは?

年度末始、月末月初。1年をふりかえることもあれば、当月の目標や仕事ぶりをふりかえることもあるのではないでしょうか。

新入社員にとっては、はじめての社会人生活で知らないこと、戸惑うことなどたくさんありますね。また、先輩社員も、教える立場になって、気づくことなどあるでしょう。そんなときに、できたこと、できなかったことを振り返ることで、成長できます。

未来をよりよくするためにも「ふりかえり」を日々行うことは重要です。

今回は、ふりかえりの方法のひとつとして、KPTについてご紹介したいと思います。

◆KPTとは

「Keep(良いこと・続けること)」「Problem(問題・課題)」「Try(やってみること・挑戦してみること)」でProblemの解消を目指す、振り返りの為のフレームワークです。

進め方としては、

  • 問題・課題→やってみる→良い結果だったので続ける
  • 問題・課題→やってみる→うまくいかない(問題・課題)→新しい案でやってみる→・・・

と、いった感じです。

◆進め方

例えば、

  • 自分の属する組織の中での改善活動に、グループワークとして活用する方法
  • 個人で業務改善に活用する方法

があります。

KPT法をグループワークとして活用する方法をご紹介します。
グループワークに活用する際は、テーマを設定し、まず、そのテーマの中で上手くいっていることを共有しましょう。
先に、上手くいっていることを振り返ることで、グループの雰囲気をポジティブな状態にもっていきます。

次に、しっかりと、問題点について話し合います。

ひとりひとりが、「不満に感じていること」「工夫したいこと」、さらには、発生している事柄だけでなく、個人の感情(感じていること)も挙げます。
また、「将来的に発生しそうだ(未来のリスク)」も挙げると良いでしょう。もし、「~をしていない」という声が挙がった際は、「~していないことで発生している不利益」を挙げましょう。

KeepとProblemについて話し、最後に、Tryについて検討します。

◆ツール

ツールは簡単に実施するならば、紙に書いて、話し合いましょう!

大きめの紙にポストイットを貼る、という方法が便利です。

ポストイットを使うことで、同じような意見をまとめて貼り付け、グループ内での思考の整理ができます。

また、発言ではなく、「書く」という行為にすることで、全員が意見を出しやすくなる、というメリットがあります。

次に具体例をご紹介します。

KPTを活用した具体例

KPTを活用する際のテーマは幅広い為、ここでは、ワンテーマの具体例を考えてみたいと思います。

例えば、チームで残業時間が長い!ということが問題になった時を思い浮かべてください。

 

Keep/Problem/Tryに一例として下記のようなものが挙がるのではないでしょうか。

テーマ:残業削減を実行しよう!
Keep:
・ミーティング・会議の時間を最大1時間以内と決めた。
・ノー残業デーを作った。
Problem:(残業時間が平均●時間ある。)
・残業時間の長い人と、短い人との差が大きい。
・業務が多い。
・期限が短い業務が多い。
・差し込み作業が多い。
・・・・云々。
Try:
・全員の業務を洗い出す。
・みんなで取り組める(手が空いている人が取り組める)業務を決める。
・半日経ったら、当日の業務の進捗を報告する。

具体的な進め方例

  • まずは、残業削減の為にとっている行動で良い行動、続けたい行動を書きます。
  • 次に、なぜ残業時間が多いのか?その問題の原因が何なのかを話し合います。
  • 出た問題に対し、解決できると考えられる案を出します。
  • Tryで出た案について、「いつ」「誰が実施するか」という担当者を決めます。
  • 次の振り返り日時を設定し、会を終わります。(拍手!「ありがとうございました~。」で終了です。)

◆KPTうまくいかない…そんなときの対策方法

KPT法を一度回してみて、その後の振り返りの際には、前回作成したKPTの表を引き続き使用します。
「Try」において実行できたものは「Keep」に移動。実際やってみて必要ないと思ったものにおいては表から削除します。こうやってKPTの項目自体も振り返りながら精度を高めていくことが必要です。

また、プロジェクトやイベント的に一過性で終わらせるのではなく、日常的に行うことが大切です。
KPT法は定期的に短いスパンで行うことが最も効果的と言われています。
1日の仕事を終えた後、1週間の仕事を終えた後、あるタスクを終えた後など、区切りを決めて実践することが大切です。

Problemが多くなりすぎてモチベーションが下がりTryに結びつかないといったこともあるようです。
こういった場合keepに注目するようにしてください。前回より良くなった点、今後も続けるべき点を考える、そのことで次の行動へ動く原動力となります。

◆最後に

「KPT」と調べると色々な情報があります。厳密にやろうとすると、つまづいてしまうこともありますよね。

フレームワークは様々存在しており、どの手法をやるにしても、「楽しむ」つもりでやり始めることが大切です。

まずは、振り返りをしてみること、問題だと思っていることを話し合うこと、が大事。
「まずはやってみよう~」精神で取り組んでみるのもいいと思います!

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