あなたは今、「乗り越えたいこと」はありますか?
乗り越えたいこと、または乗り越えなければならないことがあるのは、その先に「成し遂げたいこと」「やらなければならないこと」があるということです。
そしてその「成し遂げたいこと」が大きければ大きいほど、乗り越えなければならない壁も高いはず。
乗り越えなければならない壁に向かって挑戦することは決して楽ではないし、辛く厳しい状態が続きます。
心理的資本の構成要素「レジリエンス」
心理的資本の構成要素であるレジリエンスについて、フレッド・ルーサンス氏は、
「逆境、対立、失敗、さらには前向きな出来事である進歩や責任の増大といったことから立ち直る能力」と定義した。(「こころの資本-心理的資本とその展開」P166 より著フレッド・ルーサンスら 訳:開本浩矢ら 中央経済社)
とあります。
逆境や対立、失敗など厳しい状況を乗り越えていく能力がレジリエンスということです。
乗り越えたいことがある人は大いにレジリエンスを高め、その能力を発揮することで挑んでいけるのです。
またレジリエンスの定義の特徴として、以下の視点があります。
a)逆境の存在 b)適応 c)その後の成長 (「こころの資本-心理的資本とその展開」P166 より)
ということは、痛み(逆境)があるということは成長のきっかけなのです。そしてそれを乗り越えていくレジリエンスは成長には欠かせない成長ホルモンなのかも知れません。
心理的資本が豊か=幸福ではなく、幸福を得るための思考行動を支えるのが心理的資本
ところでこのように成長の機会となる痛みや逆境にある時、幸福を感じるものなのでしょうか。
多くの場合、「しんどい」「辛い」「キツイ」「嫌だ」「逃げ出したい」というネガティブな感情に陥っているのではないでしょうか。
心理的資本を「幸福」や「幸せ」という概念に紐づけて解説されている場合があります。その「幸福」という概念をどう捉えているかによりますが、私は「幸福な状態」が心理的資本が充足した人ということには、やや違和感を覚えます。
どんな状況であっても、肯定的に捉えて前向きに行動でき、成長を実感することができることが心理的資本が豊かな人であり、困難な状況も前向きに捉えることができる人が「幸福を見いだせる人」ということだと思います。
幸福な状態をつくる、維持する、より良くするには、不断の努力が必要で、それを支えるメンタリティが心理的資本ということなのだと思います。
心理的資本はスキルであり、身に着けることができる
逆境を乗り越えていく意志と行動力を支えるものが性格ではなく心理的資本であるなら、スキルとして習得できます。身に着けることができるのです。
心理的資本を高める介入(ガイディング)を行うことで心理的資本は開発できるのです。
困難や逆境を成長の機会と捉えて挑戦する、そのためのレジリエンスの開発法について関心ある方はPsyCap Master認定講座に参加いただきたいです。
様々なケースで基本を学びつつ、受講者どおし切磋琢磨語語り合うことができます。