組織づくりを行う中で、働く人のキャリアを向き合う機会は多いものです。
若手・ミドル・シニアに関わらず「キャリア自律」が求められていますよね。
とはいっても、急に「あなたのしたいことは?」「どうなりたい?」と、
問われても、戸惑う人も多いはず。
目の前の役割を懸命にやってきた人にとっては特にです。
じゃあどうすれば良いのでしょうか。
Willを聞けるのは信頼関係が築けていることが前提になるかもしれませんが、
誰にだって人には言うほどでもないと思うような「やりたい」ことは少なからず
持っているものだと私は思います。
小さな「やってみたい」ことを、誰かに背中を押してもらえたり、
小さな「やってみた」ことを、誰かに認めてもらえたりすることで、
その人のWillが具体化されたり、その人の中で大きな存在になることも
あるのではないでしょうか。
私の原体験のひとつに、こんなことがあります。中学生の頃の話です。
「自分の考えている物語でゲームをつくって人を楽しませたい」
という想い(Will)を持っていました。
ロールプレイングゲームをつくることができるコンピュータゲームがあったのですが、
部活やテスト勉強の合間に粛々とつくって、ある日友人の家に持参してテストプレイを
してもらったのです。
つくった本人からすれば「バカにされないかな」「楽しんでもらえるかな」
という不安があるものです。
友人から出た言葉は「めっちゃ面白い!話の続きをつくってよ!」でした。
とても自信になりました。もう25年近く前の話ですが、強く印象に残っています。
ゲームクリエイターにこそなりませんでしたが、人がイキイキと仕事を楽しむことが
できないか常々考えながらサービスを開発する現在の仕事にも活かせているのでは、
と思っています。
人によっては「何それ?」と言われることに付き合ってくれ、
嬉しい感想をくれた彼には、今思えばもっと感謝しなければ!
あの時にバカにされなかったことは、やっぱり小さな自信になったのです。
ポジティブフィードバックをくれた、あの時の友人F。
進学後に連絡が途絶えてしまったけれど、元気にしているかな?
本コラムは心理的資本研究所が発行している「Be&Do通信」(当社メルマガ)に掲載されたバックナンバーです。人と組織のイキイキに効く処方箋!として週1回、平日の朝にコラムや情報をお届けしています。
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